第4回(5月9日アップロード)


Benny Goodmnと同じ時代を生きた
Duke Ellingtonを取り上げました。


 Duke Ellingtonは素晴らしいジャズ・ピアニストですが、それだけに留まらず、偉大なバンド・リーダーであり、また類いまれな作曲家でもありました。

 Duke Ellingtonが生涯に作曲したのは、500曲以上にのぼるそうで、彼の作った曲はジャズのスタンダードとして、今でも盛んに演奏されています。

デューク・エリントン "Mode Indigo"(Ellingtonの最初の作曲)、"Solitude"、"Sophisticated Lady"、"Black And Tan Fantasy"、"It Don't Mean A Thing…"、"In A Sentimental Mood"、"Satin Doll"etc,etc.

 エラ・フィッツジェラルドやサラ・ヴォーンなど、たくさんの歌手がEllingtonのナンバーを歌っていますが、そもそもはインストルメンタル・ナンバーとして書かれたので、ほとんどは歌詞は後から付けられたものです。1930年代の曲は、エリントン・オーケストラのマネージャーだったアービング・ミルズの作詞によるものが多く、彼はその楽譜を出版して大儲けをしたそうです。

 1939年にエリントンとミルズは喧嘩別れをしたのですが、ミルズはエリントンを有名な「コットン・クラブ」(このままの題名の映画がありましたね)に売り込んだ功績者で、ミルズがいなかったらエリントンがこれほど成功はしなかっただろうとも言われています。

 エリントンのサウンドは今のモダン・ジャズに通じるところが多く、モダン・ジャズのミュージシャンによる演奏も数多く録音されています。ディジー・ガレスピー(彼はエリントン・オーケストラにいたことがあります)、セロニアス・モンク、モダン・ジャズ・カルテット、ウエザー・リポートなど、枚挙にいとまがありません。

 またサッチモと競演した"Louis Armstrong Meets Duke Ellington"というアルバムは、聞き逃せない逸品です。特に前にもあげた"It Don't Mean A Thing If It Ain't Swing"は、サッチモの歌といい、二人の演奏といい、傑作としか言いようがありません。ジャズというのは、本当に「スイングしなけりゃ意味がない」ことが判ります。チャンスがあったら、是非聴いてみてください。

 エリントン・オーケストラのテーマ"Take The A-Train"は、エリントン自身ではなく、エリントンの片腕といわれたビリー・ストレイホーンの作曲ですが、出だしの8小節のピアノ・ソロを聴いただけでエリントンの世界に引き吊り込まれてしまいます。

 また"Caravan"もエリントンの演奏で有名ですが、これはエリントン・オーケストラのトロンボーン奏者ファン・ティゾールとの合作です。この曲の出だしのユニゾンは、それまでのジャズからは考えられないようなハーモニーで、モダン・ジャズの先駆けといってもよいでしょう。

 ベニイ・グッドマンのカーネギー・ホールでのコンサートの時には、ジョニー・ホッジスやクーティ・ウィリアムズなどデューク・エリントン・オーケストラのメンバーが参加してエリントン・ナンバーを演奏していますが、デューク自身は出演していません。

 やはり、先を越された感があるのでしょうか。デュークはその後、何回もカーネギー・ホールでコンサートを行っています。

 カウント・ベイシーというピアニスト兼バンド・リーダーをご存じだと思いますが、彼がCountと名乗ったのは、「エリントンがDuke(公爵)ならば、俺はCount(伯爵)だ」といって付けたそうです。(本当かな〜。)

 1899年生まれのエリントンは、1974年に75歳で亡くなりました。彼のバンドは息子さんのマーサー・エリントンが跡を継いでいますが(昨年も来日しました)、あまりパーッとしないようですね。