第1回(2月20日アップ・ロード)


Glenn Miller


 Jazzの評論家の中には、Glenn Millerはジャズではなく、ダンス・ミュージックだという人もあるようですが、私は立派なスイング・ジャズだと思います。

グレン ミラー 終戦後に駐留軍(古〜い)のFEN放送で、盛んに流れていました。

 ジェームス・ステュアートとジューン・アリスンが主演した「グレン・ミラー物語」という映画をご覧になった方もあると思いますが、Glenn Millerは、空軍に志願して慰問オーケストラを作り、終戦の前年にイギリスからフランスに向かうために飛行機で飛び立って、そのまま行方不明になりました。40才でした。

 そんな事情もあってか、アメリカでは英雄になっていました。

 勿論Glenn Millerのサウンドは、単にダンス・ミュージックと言って済まされるものではなく、スイング・ジャズとしても超一流だと思います。

 「グレン・ミラー物語」が公開されたのは私の高校時代(1952年?)ですが、中学の頃からFENで聴いていたので、映画に使われた曲は全部知っていて、同級生には鼻高々で先見の明(耳?)を誇ったものです。

 その当時はLPレコードなどはなく(勿論CDもありません!)、Glenn Millerのものは、ビクターからS盤という名前で、赤いラベルのついたSP(78回転)で発売されていました。普通は片面3分半、大きめのサイズ(LPと同じサイズ)のもので約5分でしたから、1枚に2曲しか入っていませんでした。当時1枚が350円だったと思いますが、ラーメンが35円の時代では、レコードはかなり高い買い物でした。小遣いをためては買い足して、次はこのレコードと狙いを定めるのも楽しみの一つでした。

 Glenn Millerの曲は、本人やジェリー・グレイのアレンジが秀逸で、流れるような美しいメロディの"Moonlight Serenade"、エンディングの盛り上がりが素晴らしい"In The Mood"(映画の中ではドイツ軍のV-2ロケットの空襲の場面で使われています)、ミュート・トランペットの音色が印象的な"Tuxedo Junction"、電話のベルを効果的に使った"Pensylvania 6-5000"など、どれをとっても一流のスイング・ジャズです。

 年代によっても違いますが、テックス・ベネキーとアル・クリンク(テナー・サックス)、ウィルバー・シュワルツ(クラリネット、映画にも本人が出演しています)、クライド・ハーレイ、ジョニー・ベスト、ビリー・メイなどのトランペット、ボビー・ハケットのコルネットなど、1930年代後半から40年代にかけてのメンバーのソロは、今聴いても新鮮です。

 最近は、Glenn Miller全盛期の録音がCDで発売されているので、是非一度お聴きになってみて下さい。