第3回(3月28日アップ・ロード)


King of Swing : Benny Goodmanの登場です!

 グレン・ミラー、サッチモとくれば、次は当然ベニイ・グッドマンですね。

 こんちゃんが初めて聴いたベニイ・グッドマンの曲は、多分ライオネル・ハンプトンと一緒の"Air-mail Special"だったと思います。ベニイ・グッドマン(Cl)、ライオネル・ハンプトン(Vib)、テディ・ウィルソン(P)、ジーン・クルーパ(Dr)のカルテットの演奏したアップ・テンポの曲です。

 軽快でスインギイな曲で、聴いていると体がリズムに合わせて動き出してしまいます。

 これで初めてベニイ・グッドマンを知ったこんちゃんは、彼のレコードをあさり始めました。

 そして、カーネギー・ホールのコンサートのLPに巡り会ったのです。

 その頃、こんちゃんはLPの聴けるプレーヤーを持っていませんでしたが、迷わずにそのLPを買ってしまいました。

 LPプレーヤーを持っている友達の家で、このLPを初めて聴いたときの感動は忘れられません。

 "Don`t Be That Way"で始まり、"Sing, Sing, Sing"で終わるLPは、すり切れるほど聴きました。今持っているのは二代目で2枚組のアルバムですが、テープにダビングして聴いています。

 このコンサートが行われたのは1938年で、ジャズがカーネギー・ホールで演奏された最初のコンサートでした。(こんちゃんの生まれた次の年!)

 彼は1909年生まれですから、この時は29才ですね。

 このコンサートには、ライオネル・ハンプトンをはじめ、トランペットのハリー・ジェームスやドラムスのジーン・クルーパなど、かってのメンバーが沢山参加しています。いずれも自分のバンドを持った人達ですが、久々の再会とは思えないほど白熱した演奏を聴かせてくれています。残念ながらテディ・ウィルソンは参加していませんが、ジェフ・ステイシーが素晴らしいピアノを聴かせてくれています。"Sing, Sing, Sing"では、ハリー・ジェームスとジギー・エルマンのトランペット・ソロが、なんとも言えません。もちろん。ジーン・クルーパのドラムスも…。

 また、「ジャズの歴史」というパートでは、デューク・エリントンのバンドのメンバーであったジョニー・ホッジスやクーティ・ウィリアムズなどが加わって、デューク・エリントンのナンバーを演奏しているのも聴きものの一つです。

 ベニイ・グッドマンは、バンドのメンバーに黒人を入れたことでも有名です。彼が黒人をメンバーに入れるまでは、黒人と白人が一緒に演奏することはなかったのです。

 B.G.オーケストラのギタリストとしてはチャーリー・クリスチャンが有名ですが、彼は`39年にB.G.オーケストラに入っているので、この時のコンサートには参加していません。この時のギタリストは、フレディ・グリーンだったと思います。

 B.G.の演奏はビッグバンドも素晴らしいのですが、スモール・コンボの演奏も秀逸です。

 最初に挙げた"Airmail Special"や"On The Sunnyside Of The Street"、"Avaron"、"The World Is Waiting For The Sunrise"、"Honeysucle Rose"、"Goody Goody"etc.etc.

 mediumからup-tempoの曲が多いのですが、そのスイング感覚はさすがKing Of Swingといわせるもので、また、メンバーとの即興での掛け合いは、こんちゃんの心をとらえて放しません。

 映画「ベニイ・グッドマン物語」をご覧になったことがあるでしょうか。

 映画の出来としては「グレン・ミラー物語」に一歩ゆずりますが、中で使われたジャズは最高でした。

 ジーン・クルーパやライオネル・ハンプトンは本人が出演しています。ベニイ・グッドマンを演じたのはスティーブ・アレンというテレビ畑の俳優ですが、クラリネットはベニイ・グッドマン自身が音を入れています。

 クライマックスはカーネギー・ホールでのコンサートで、"Sing, Sing, Sing"を聴いたときは、さすがに興奮しました。(もっとも、LPでの実際の録音の方が何倍も素晴らしいのですが…)

 そして、舞台の上から、客席にいる妻(ドナ・リードが演じています)に捧げた"Memories Of You"を聴いて、ちょっとホロリとさせられました。

 晩年はズート・シムズやフィル・ウッヅなどのモダン・ジャズ系統のメンバーを入れて、なんだか収拾のつかない感じになってしまいましたが、彼が偉大なジャズ・マンであることには変わりありません。

 彼は、1986年、77才で亡くなりました。



 お楽しみ頂けたでしょうか。イラストは若い頃のベニイ・グッドマンのつもりですが、ちょっと怖い感じになってしまいました。実際は、もう少し優しいオジサンといった感じです。

 ベニイ・グッドマンさん、ごめんなさい。